2007年05月27日

リンボウ先生、《悲歌集》を語る

今日の午後、静岡音楽館AOIで林望(リンボウ)先生の講演会がありました。

    

リンボウ先生といえば、「イギリスはおいしい」などイギリスシリーズの
エッセイで有名な方ですよね。

ところが、とても多才な方で、エッセイ、小説、詩集、古典論、自動車評論
料理などの本を著し、歌曲のための詩作活動にも力を注いでおられます。
また、自らもバリトン歌手として独唱、重唱の演奏活動も行っておられます。

6月1日に、静岡音楽館AOIで『演劇的組歌曲ー悲歌集』の公演があります。
このー悲歌集ーは、(詩)林 望  (作曲)野平一郎 の作品です。

「悲歌集」公演に先立ち、リンボウ先生の講演会が本日い行われたという次第です。

西洋の歌曲は、例外なく“恋”のうたで、うたは恋をうたう装置であった。
日本でも、和歌や浄瑠璃では恋が主題になり、江戸時代までの文学は
恋愛文学であった。

それが、明治の富国強兵の時代、兵隊にいく男が安心して出て行けるように
女にだけ貞操教育を強いた。ということがあって、日本の近代歌曲には恋は
うたわれなくなった。その代表が「滝廉太郎の荒城の月」・・・・

リンボウ先生は現代の歌曲集を作るとき、恋をうたうとはどういうことか、
禁忌文学たりうる・・・との思いで作詞されたそうです。

一度このー悲歌集ーを聞いてみたくなり、帰りにさっそく公演のチケットを
購入しましたface01  


Posted by まころん at 23:42Comments(0)