2010年03月15日

カティンの森

静岡シネ・ギャラリーで上映中の映画『カチィンの森』を
観てきました。胸が痛くなる作品ですicon11

ポーランドの巨匠“アンジェイ・ワイダ”「灰とダイヤモンド」などの
名作で知られる世界的に有名な監督の作品です。


  

ポーランドといえば、1980年代に大規模なストライキを組織した
『連帯』のワレサさんのニュースを、毎日のように見ていた記憶が
あるくらいで、よく知らない国でした。

1939年、ポーランドはドイツとソ連の侵略によって国家が2分割され
ソ連の捕虜になったポーランド軍の将校15,000人が忽然と行方不明
となるという悲劇が起きていました。

1943年になって、カティンで数千人の遺体が発見されますが、ドイツは
ソ連の仕業と言い、ソ連はドイツによる犯罪だと言い・・・

第2次大戦が終わったあと、ポーランドはソ連の衛星国家となり、カティンに
ついて語ることを禁じられ、ソ連にゴルバチョフの時代が来て、はじめてソ連の
犯罪であったことを謝罪したという歴史があったのですね。

アンジェイ・ワイダ監督の父も、この事件の被害者の一人です。

この映画は、暗い雲が延々と流れる画面ではじまり、2つの国の軍隊の
侵略によって、橋の上で両方の地域から逃れてくる人々が鉢合わせに
なるという画面から物語が展開していきます。

ポーランドの将校の一人とその家族の物語を中心に映画は展開して行く
のですが、映画の最後の方は将校たちの処刑の場面が延々と続き・・・

「どうして、こんなことをしたのか?」

「将来のポーランド国家復興の芽を、つんでおこうとしたのか?」

映画を見た後、家へ帰ってからインターネットや家にある本を調べてみたり
「カティンの悲劇」への疑問と、もっと知らなければという思いがフツフツと
くすぶっていますface09

静岡シネ・ギャラリーでの上映は、3月19日まで。  


Posted by まころん at 00:55Comments(0)