2007年08月26日

「トレーシー」秘密捕虜尋問所

『グランシップ講演会2007~昭和史発掘Part2~』の二日目です。

今日のテーマは・・・戦後占領政策と秘密捕虜尋問所『トレーシー』

講師は昨日の1日目と同じ『中田整一氏』です。
(元NHKエグゼクティブ・プロデューサーで現在は放送ジャーナリスト)

今日のテーマの「トレーシー」については、今月8月7日にNHKで放送
されたばかりなので、見た方もおいでになることでしょう。

「トレーシー」については、アメリカでも日本でも秘密にされ戦後も知られる
ことがなかったのですが、米国国立公文書館に、5000ページの調書が
あることがわかり、NHKの後輩と一緒に番組をつくったということです。

「トレーシー」というのは、サンフランシスコから100キロのところにあるレンガ
作りの建物で、地元の人にも知らされず、暗黙に隠され続けたのです。

昭和18年1月から昭和20年7月までの間に、ミッドウエー海戦などでの
日本人捕虜1万数千人の中から情報価値を判断し、2,342人をトレーシーへ
送りこみ、プロの面接官があらゆる情報を収集したのです。

そこで収集された情報により、日本本土を戦略爆撃し、また天皇をどうするか
占領統治をどうするか等、占領政策へ生かしたということです。

アメリカの情報収集が徹底していたのに比べ、日本側の情報収集がいかに
粗雑であったか、情報戦でも日本軍は負けていたのです。

昭和20年秋に、捕虜は船で日本へ送還されたということですが、戦陣訓の
「生きて虜囚のはずかしめを受けず・・・」という言葉に縛られ、3人は日本へ
帰らずアメリカに留まったということです。

    「トレーシー」秘密捕虜尋問所
静岡県コンベンションアーツセンターGRANSHIP



Posted by まころん at 23:40│Comments(0)
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